2011-03-03

フィリピンの旅8

3月2日(水)
 9時にロビーに集合し、今日も遅れてきた車でNGO「パアララン・パンタオ」へ。この団体は、ゴミの山の近くで2ヵ所のフリースクールを運営している。高齢の代表レティシアさんが1989年に自力で設立したもので、2年前にも訪ねて話を聞いたが、その努力にはただただ頭が下がる。それも彼女は肩肘はってやっているのではなく、食事のときの飲み物で水やジュースを前にして説明するとき、ないにも関わらず「ビールですか、ワインですか」と付け足すし、いつもお金がなくて困っているが、「いざとなれば日本へ行って、厚い化粧をして踊り子となって稼ぐ」と、ユーモアあふれる人でもある。
 無料で開く教室は狭く、午前と午後に子どもたちは入れ替えている。そうした勉強も魅力だが、子どもたちにとっては無料の食事がそれ以上に魅力的なようだ。
 すぐ近くにゴミの山がそびえている。写真を撮ろうとしたら、市の職員が飛んできて写真はダメときつい口調で厳命された。外聞を気にしてのことだろうが、事実は事実である。他の場所からバックに写るようにしていくつかゴミ山を撮った。
 「パアララン・パンタオ」に通う子どもの家庭をいくつか見せてもらったが、例えば3畳ほどで親子5人が住み、よくこれだけ狭い空間で寝るものと驚く。これでも路上に比べれば、屋根や壁があるだけ幸せである。
 夜はキャロルが訪ねて来てくれた。66歳になった彼女はゲッソリとやつれて以前の面影はなくなり、杖をつきつつ娘のヒデコ(18歳)に手を引いてもらいつつ歩いていた。夕食は近くの串焼きやで、飲み食いし1人200ペソ(400円)。



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