2015-07-19

高知の旅1 平和資料館草の家

 7月13日に1年ぶりで墓参りに帰省した。時間があったので市内にある平和資料館「草の家」を久しぶりで訪ねると、創立者の故西森茂夫さんの奥さんである遼子さんがちょうどいて、近況などを聞かしてもらった。「草の家」は、平和と教育、環境問題を考える草の根たちの広場として、西森さんが私財を投入して設立した4階建てである。1階の50人収容のホールには、壁面に戦争関連の遺品などを展示し、2階は図書室になっている。
 私が生協総合研究所の研究員だった頃に、まだ健在だった西森茂夫さんを取材させてもらい、「草の家」の取り組みを「生活協同組合」誌に掲載させてもらった。また西山竜平さんが高知へ戻ったときに同行してここを訪ね、1晩泊めさせてもらったことも懐かしい。
 ここを拠点にし、戦争遺跡の保存と調査研究、戦跡めぐりや平和の旅の実施もあれば、記録や草の家ブックレットなどの出版もすれば、ミニコンサートやフォーラム、映画会、学習会なども開催している。これらを全て民間の力で運営しているから凄い。
 遼子さんと話していると、こうち生協の協力で「ぼくの見た高知大空襲」のDVDが完成したとのことで、1部をいただいた。1945年の7月にアメリカ軍のB29の120機が高知市を空襲し、そのとき母と姉を亡くした岡本正弘さんの語りを紙芝居にしていた。子ども向けで、戦争の実態を分かりやすく解説している。市内を流れる鏡川が、焼夷弾で川面も燃えて多数の死傷者を出したことなどを知ることができた。私は中学生の頃にボート遊びや魚獲りした川だが、次に観るときはこの紙芝居をきっと思い出すことだろう。
 かつてここで働いていた金さんが、ソウルの民族問題研究所で活動し
ているという。8月に被爆資料室オープンに参列するためソウルを訪ねるので、時間があえばぜひ会ってきたいものだ。

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