2016-04-20

飯舘村を訪ねて2

飯舘村の南にある蕨平(わらびだいら)の減容化施設を訪ねた。帰還困難区域である長泥に隣接し、空間放射線量は同じくらい高い。舗装した山道を登った先に、それは巨大なプラントが出現して驚く。1日240トンを処理できる仮設焼却炉と、10トン規模の仮設資材化施設などが隣接し、焼却灰を中間貯蔵施設や管理型処分場が整備されるまで一時保管する施設である。持ち込む廃棄物は、飯舘村内から出た除染ごみなど約14万トンと除染土壌の一部約500トンに加え、福島市と相馬市、南相馬市、伊達市、国見町、川俣町の周辺6市町から出る農林業系のごみと下水汚泥の合計7万トンも予定している。原発事故後に汚染された廃棄物を、他市町からも受け入れる施設ができるのは福島県内で初めてで、国の事業である。
国の説明では、放射能を99.9%除去するバグフィルターを付けているので安全だとのことだが、実際は7割程度との指摘もある。もし国のように除去しても、0.1%は濃縮した高濃度の放射能物質が、飯舘村を中心に降り注ぐ。行政が強調するように外部被曝としての影響は少ないかも知れないが、しきい値のない内部被曝からみれば、さらなる汚染の拡大という
とんでもないことである。

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