2016-06-28

映画「圧殺の海 第2章 辺野古」を観て

 6月25日に都内のポレポレ坐にて、映画「圧殺の海 第2章 辺野古」の上映がスタートし、トークショーもあるとのことで大学生協の同窓会の後で足を運んだ。
 107分のほぼ全編が、辺野古の基地反対運動による海とゲート前の、それは激しい闘争の場面で圧倒された。ナレーションもあまりなく、2014年11月の知事選で扇長さんが当選してから今年の3月までの現地の激しい攻防を、ドキュメントでつないでいる。辺野古の美しい海などを少し期待していたが、そうした場面はなくただ怒号が続いた。何回も辺野古を訪ね、以前に抗議のカヌーにも乗ったことがあり、その後の情報も注意していたので流れは理解できたが、辺野古の闘争をあまり知らない人にはどう伝わっただろうか。
 上映後の舞台で白髪の藤本幸久監督と、辺野古でのゲート前の責任者である山城博治さんのトークがあった。藤本さんは、かつて水俣での映像創りもし、その流れで今は沖縄に入っているとのこと。元気一杯の山城さんは、大きな手振りもしつつ、辺野古の現状や福島の原発問題などにも触れた。
 別の会場で500円会費の懇親会があり、そちらにも参加させてもらった。山城さんに、「沖縄の闘争で活躍した阿波根 昌鴻(あはごん しょうこう)との接点はありましたか?」と質問させてもらった。大先輩として尊敬し伊江島を今も訪ねているが、阿波根さんのように相手を諭すことができず、怒鳴り散らしていますとのことである。ただし、非暴力でかつ音楽など文化を大切にすることでは共通している。
 藤本さんに、水俣病を告発する強力な訴えの映像は見応えはあったが、同時に新潟の水俣病を描いた静かな「阿賀に生きる」も感銘を受けたけど、後者のような映像は考えなかったのかたずねた。監督それぞれの考えでどちらがいいとか言えず、自分は強烈な場面をつないでメッセージにしたかったとのこと。
 購入したパンフレットに、2人からサインをもらった。山城さんは「戦争反対!平和こそ命こそ宝 辺野古新基地建設必ず止めよう!」、藤本さんは、恩師の土本典昭監督の言葉「記録なくして事実なし」と書いてくれた。読み応えのある冊子である。

 

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