2016-07-20

アンパンマンの作者やなせたかしさんの故郷を訪ね

 7月13日から墓参りを兼ね、4番目の孫たちを連れて土佐の高知に帰省した。2歳9か月になる孫を喜ばせようと、実家から弟の運転で片道1時間ほどかけアンパンマン・ミュージアムを訪ねた。発達障害のある孫は、まだ言葉を話すことができないが、大好きなアンパンマンやバイキンマンは指をさして喜んだ。
 作者のやなせたかしさん作曲のアンパンマン・マーチには、「なんのために生まれ なにをしに生きるのか こたえられないなんて そんなのはいやだ!」との一節がある。著書によれば晩年の自分に問いかけた文句とのことで、子どもだけでなく大人にとっても重みがある。67歳の私も、そう問われるとふと考えてしまう。
 ミュージアムから車で10分ほど離れた場所に、やなせさんの死後に新しく「朴(ほお)の木公園」ができていたので訪ねた。柳瀬一族の墓が裏山の中腹にあり、そこで眠っているそうだ。まな板に使う朴の木は、自らを痛めても包丁の刃こぼれはさせない。故郷の土はあたたかく、1本の朴の木になり、はにかみながら白い花を咲かせ、かぜに揺れていたいと遺書にしたためている。
 2013年に94歳で他界するまで、漫画家、絵本作家、詩人、編集者、舞台美術家、演出家、司会者、作詞家、シナリオライターなど、それは多彩な場で楽しく活動されてきた方である。公園から山の中腹に向かい合掌させてもらった。

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