2016-09-05

日本科学者会議21総学に参加2 安重根の息吹を感じて

 龍谷大にて安重根(1879~1910)の資料を見せてもらえる場があり、2日の一番の新幹線で出かけ参加した。伊藤博文を国家の敵としてハルピンの駅で射殺した安は、日本では暗殺者だが、韓国では祖国を守るための英雄である。
 捕えられた安は、旅順の監獄で自伝「安応七歴史」と「東洋平和論」を執筆し、その態度から日本人の看守などにも慕われた。
 処刑の前に約200点の揮毫をし、お礼の品として世話になった方に渡した。そのいくつかが日本に渡り、4点が龍谷大に寄贈された。
 その1つが「戒慎乎其所不賭」(其の賭ざる所を戒慎す)で、勢いのある筆で一気に書いてあった。他にも論語からの文を、紙にきちんと納めてある。記録によれば、処刑の5分前まで書いていたとのこと。それがどれも一字も乱れることなく、力強く跳ねている。そのときの写真もあり、動揺した気配はまったくなく、断指同盟で薬指の第4指を切り落とした左手を見せている。
 ソウルの安重根国立記念館でも何回か触れたが、あらためて軍人であり教育者である
安の熱い生き様を感じることができた。

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