2017-02-07

1月の被災地訪問2

 1月31日に福島県郡山に移動し、2月1日まで郡山と二本松での取材をさせてもらった。2日間は、社会福祉法人「にんじん舎の会」の職員でJDF福島支援センターで事務局長の和田さんに案内役を含めてすっかりお世話になった。
 にんじん舎は、①就労継続支援B型事業所:共働作業所『にんじん舎』(しもしらいわ養鶏場・かたひら農場)、②生活介護事業所:ディセンターにんじん倶楽部、③自立訓練(生活訓練)事業所:にんじん舎トレーニングセンターを離れた場所で運営し、障がい者である利用者さんが、相互に行き来できる仕組みになっていることが特徴である。それぞれの作業所を廻り、大葉の袋詰めや鶏の餌づくりなどで、障がいをもった人たちが明るく働いている姿を見させてもらった。
 31日の夜は、脳性まひで電動車いすでの移動でありながら、福島での復興の先頭に立って精力的に活動している白石清春さんに会った。障がいを持った当事者が主体になり、自立をすすめる生活センターが県内に5か所あり、その運動の中心的な方である。口の筋肉にも障がいがあり、ゆっくりした会話をしばらくさせてもらった。少し話をしていると、白石さんの人間的な幅の広さに驚かされた。運動に関して不自由な手を使いながら、パソコンを使い自分で書いた文書がいくつもある。それだけではない。詩も書いて詩集もあるし、市販の絵本を3冊も出している。さらには色付けした粘土を貼り合わせた独特の絵画や、和紙に勢いよく描いた一文字もある。健常者でもここまで幅広く創作している人は少ないだろう。凄い人はどこにでもいるものだ。
 作品を手にしてながめていると、「どれか好きな物があればどうぞ」とのことで、遠慮なく「陽」と描いた書をもらい、今は私の書斎に飾ってある。
 


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