2017-03-09

2017年ネパールの旅2

 2日の午前中は、カトマンズ市の隣にある人口20万人のキルティプル市に入り、まずは日本の医療福祉生協連が支援しているフェクトの新病院を見学。ほぼ完成しているが、まだ一部は工事中であった。近くの6000人を組織して運営している総合病院で、バイオマス発電や野菜の栽培もし、そこで育てた有機野菜は館内の食堂で料理にして提供していた。
 11時から里子としてもう10年ほど支援している11年生のサンギッタちゃんの家を訪ねた。両親と兄弟3人の5人家族で暮らし、2年前の地震で建物は倒壊し、すぐ横に建て直しをした。借りた畑の上に竹で骨組みを造り、壁は割った竹を組んで内側から泥を塗り、屋根は稲わらをかぶせてある。L字になった小屋は、家族と牛3頭も住んでいる。父親の手造りで、総費用は10万円ほど。前回の2015年12月のとき、地震での被害のあった里子の親に対してトタンを寄贈したが、人の住む小屋の屋根の半分しかトタンはなく、後は稲わらだけで野ネズミが食べて雨漏りがして困るとのことであった。前回のツアーの最後の日に、手持ちの3万円ほどを地元のNPOの責任者に渡し、トタン8枚を購入して届けるようにお願いしてあった。きちんとトタンをはった屋根を確認できた。
 すっかり成長したサンギッタちゃんに、文具や手動発電式のライトなどを渡し、薄暗い部屋の中で少し将来のことなどで話を聞いた。来年の12年生で当面の義務教育を終え、将来のことを決めなくてはならない。希望は先生とのこと。できれば看護師になってくれると、フェクトの病院かもしくは日本の医療生協で働くことも可能性はあるが、残念ながらそれだけの学力はないようだ。それにしても教師となると、12年生の後で4年間は大学に通う必要があり、最低でも年間3万円は必要とのこと。ところで私たちが支援している地元のNPOのフィーネップは、12年生までの支援として年間1万1000円の里親を募っている。今のままでは来年でサンギッタちゃんの支援は終了する。もし大学を卒業して教師の資格をとっても、コネ社会のネパールで女性が教師として働くことはかなり難しい。先の支援をどうするか1年後には判断するしかない。
 ところで
今回は驚いたことに、ライスとカレーにゆで卵を1個付けた食事をふるまってくれた。5人家族が食べるだけでも大変な中で、日本からの7人とフィーネップの4人分を含めた食事で、学校を休んだサンギッタちゃんが作ってくれた。小屋の側に座り、感謝しつつゆっくり食べさせてもらった。
 

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