2017-06-04

陸前高田の作業所を訪ねて

 5月29日早朝から折り畳み自転車を持って新幹線で北に向かい、一ノ関・気仙沼経由で6月2日まで陸前高田市へ入った。
 2か月ぶりだが市内のかさ上げ地にはショッピングセンターもでき、目まぐるしく街の様子が変化している。
 今回は作業所あすなろホームにおいて、障がいを持った利用者さんたちと一緒の作業をいくつもさせてもらい、休憩時間などに懇親して障がい者の目線で作業所の運営を理解することが主目的であった。生わかめでは、茎をとり剣山を使って細かく裂いたり、つまみになるような一定のサイズに揃えたりした。レタスなどの新鮮な野菜3種類をカットして混ぜ合わせ、市販のカット野菜としての袋詰めもある。高度な技術を要するのは、ドーナツやケーキ作りである。多様な種類があり、かつその日の室温や湿度などでも発酵時間や加熱温度などを微妙に変えなくてはならず、こちらは側に立ってながめるだけであった。
 障がいに応じて椅子での作業など、1人ひとりに対応している。また同じ人でもその日の体調は朝になってみなくては分からないこともあり、顔を見て何をしてもらうかを職員は最終判断している。
 中にはそうした作業の
できない重度の方もいるが、椅子に座って販売用のビニール袋に、マジックインキで絵や「ありがとうございます」などと描いていた。
 一般におこなわれている作業に人を合わせるのでなく、逆に人に作業を合わせているので、それは和やかな雰囲気がどこも漂っていた。
 後半の2日間はあいにくの雨となり、自転車での移動はトラックの水しぶきを受けるなど大変だったが、今回も有意義な体験をさせてもらい、また貴重な取材もできた。
 
 

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