2018-01-12

ショパンに触れて ポーランドの旅1

 格安ツアーを使い、1月4日から11日まで寒いポーランドを旅してきた。南国育ちの私は68歳になっても寒さに弱く、昨年のロシアと同じく完全防寒で臨んだが、地球温暖化のせいか暖冬で雪はちらほらと数回降っただけで助かった。
 成田からの直行便は、ワルシャワのショパン空港へ。2日目にショパンの生家へバスで出かけた。ある貴族の広い敷地の一角でショパンの父が家庭教師をしており、生後6か月しかいなかったが、ワルシャワで学んでいたとき休暇の度に家族と訪ねていた。広い庭園にはいくつもの足元のスピーカからショパンの曲が絶えず流れてくる。ふと「子犬のワルツ」は、ここの想い出ではないかと空想もした。少し時間があり、曲を聴きながらスケッチを3枚描くことができた。
 6日目の夜にはショパンコンサートがあり、年代ものの部屋で1時間ほどピアノ演奏を楽しんだ。演奏した10曲に好きな「ノクターン」は残念ながらなかったが、最後は「英雄」を力強く高らかに演じてくれてショパンの情熱に触れることができた。
 7日目にはワルシャワ市内の聖十字架教会で、ショパンの心臓を埋め込んでいる柱に両手を当てた。20歳でポーランドを離れたショパンは、39歳でパリで死ぬまで帰ることはなく、死後に心臓だけ帰国させてほしいと遺言していた。
 旅の最後は、ショパンが通っていたレストラン「ポノカトラ」で素朴なランチをいただいた。
 「ピアノの詩人」としての短命だったショパンは、私を含めて今でも多くの音楽ファンを魅了している。人生を本に例えれば、ページ数の多さが重要ではなく、内容の濃さであることを再確認できた。


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