2018-04-06

2018ネパール・スタディ・ツアー4 チベット難民キャンプを訪ねて

 カトマンズ市の隣の町パタンには、チベット難民のキャンプがあり訪ねた。故郷のチベットを迫害からのがれるためやむなく離れ、危険なヒマラヤ山脈を越えてきた人々が、助け合って集団で暮らしている。その数はネパール全体で2万人もいるとのこと。10年ほど前に訪ねたポカラの同キャンプもそうであったが、羊の毛から糸を紡ぎ、染色して織物を作って販売し生活費にあてている。落ち着いた色と素朴な柄のしっかりした織物で、孫娘が1つ欲しいとのことで買ってあげた。
 工房では、年配の女性たちが担当の作業を黙々とこなしていた。毛の塊から糸を紡ぎながら廻している糸車に巻いていた70歳の女性は、この作業を55年間も続けていると話していた。インドにいるダライ・ラマ14世のいる地をこれから目指すのかと聞くと、すでに会ってからこのネパールにまで引き返してきたとのことで驚いた。チベットに戻りたいだろうが、戻ればばどんな仕打ちを受けるか分からないので、このままネパールで過ごすのだろう。
 それにしても月収の平均が1万円ほどの貧しいネパールにおいて、さらに経済的に困っているチベット難民を受け入れて共存している。なかなかできることではないが、これが人間のあるべき助け合いだろう。

 

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