2019-03-08

2月に辺野古を訪ねて

 2月27日から3月6日まで辺野古を訪ね、途中の3月1日から3日間は伊江島に渡ったが、それ以外は辺野古での取材を続けた。
 2月24日の辺野古基地建設に関する県民投票では、71%もの圧倒的な反対で県民の意思が再び明確になった。それでも辺野古の地元では、受け止め方が複雑で、いくら反対しても新基地ができるのであれば、補償金や補助金を1円でも多くもらった方が得だと考える人が少なくない。実際に集落を歩くと、これが民家かと驚くような豪邸がいくつもあるし、他方でペンキやコンクリートが一部はがれた小さな家もある。
 新基地造りに賛成と反対の意見が、地域単位でなく、親子で夫婦で兄弟でも別れ、コミュニティを分断していることが切ない。
 政治的なスローガンで、「米軍の新基地反対!」と叫ぶのは、もちろん大切だし恰好も良いかもしれないが、それだけでは辺野古の今を伝えることにはならない。賛成と反対の両方で立体的な意見になるし、その背景にある歴史・文化・自然などもからませないと一面的になってしまう。
 小さな「平和丸」で沖に出て、海上から埋め立て地を観た。ダンプが運ぶのは、小石だけでなく明らかに赤土もあって沖縄県条例違反である。かつては朝鮮戦争やベトナム戦争で、そして今も中近東に向け出撃している沖縄にある基地の米軍。それを私たち日本国民の税金を使い、東洋一となる海兵隊新基地を造るのである。辺野古や沖縄だけの問題ではけっしてない。

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