2011-05-08

映画「無言館」

 上野区民館で下町人間の会が呼びかけて、映画「無言館」の試写会があり出掛けた。長野県は上田にある無言館は、戦没画学生慰霊碑美術館として全国に知られており、そのドキュメント映画である。館長の窪島誠一郎さんの思いを軸に、無言館のメッセージを静かに、しかし強烈に投げかけていた。窪島さんの語りがいい。絵は他の芸術と異なり、対象を愛さないと描くことができないので、この無言館は反戦平和というより、愛の美術館だと解説していた。愛する恋人や母や故郷を限られた時間の中で必死に描き、できれば再び戻ってきて書き足しをしたいと願いつつ異国に散った若者たち。さぞかし無念であっただろう。
 主題歌の「乾かぬ絵具」で窪島さんは、「乾かぬ絵具よ 今も 少しも色褪せぬ あなたの一滴の生命よ」と高らかに詠った。歌手の佐藤真子さんは、映写の前に熱唱してくれた。
 経済主義のあげくに原発が事故を起こし、大変な被害を今も福島を中心に広げている。全国の原発をすぐに止めるべきだ。9・11の首謀者と証拠もないのに決め付けて、丸腰の男を家族の前で射殺し、歓喜しているオバマやアメリカの民衆を見てゾッとした。何ということをするのだ。
 先月末に

62歳にもなったのに、年甲斐もなく怒ることの多い昨今で、「無言館」の映画はしばし心を鎮めてくれた。5月14日から6月10日まで、新宿武蔵野館で上映される。ぜひ一人でも多くの方に観て欲しい。
 再び上田の無言館を訪ねたくなった。

1 件のコメント:

  1. 横浜国立大学附属鎌倉小学校と戦没画学生慰霊美術館無言館との連携により、小学校6年生の頃から4年越しで無言館や窪島館主と交流してきた子どもたちのドキュメンタリー映画の上映会を行います。

    ★映画『青色の画布-十五歳 もうひとつの無言館-(50min)』
    出演:横浜国立大学教育人間科学部附属鎌倉小学校卒業生有志(映画「無言館」に出演)
    窪島誠一郎(無言館館主)
    監督:森内康博
    企画:高松智行(附属鎌倉小学校教諭)
    制作:株式会社らくだスタジオ
    協力:戦没画学生慰霊美術館無言館、
    横浜国立大学教育人間科学部附属鎌倉小学校

    <上映会1>『Museum Trip(22min)』と併映
    ■日時:10月30日(日) 19:00~
    ■会場:関内ホール(※横浜/JR関内駅徒歩5分)
    ■当日券:1000円 ※メールにて事前にお申し込みの方は前売り料金の800円でご覧になれます。
    ○氏名○所属○人数 を明記の上、info@rakudastudio.com までお申し込み下さい。
    ■お問い合わせ:050-3585-7161(『青色の画布』上映会係)

    <上映会2>『Museum Trip(22min)』と併映
    ■日時:12月3日(土) 19:00~
    ■会場:上田映劇(※長野県上田市/JR上田駅から徒歩)
    ■当日券:1200円 ※メールにて事前にお申し込みの方は前売り料金の1000円でご覧になれます。
    ○氏名○所属○人数 を明記の上、info@rakudastudio.com までお申し込み下さい。
    ■お問い合わせ:050-3585-7161(『青色の画布』上映会係)

    <上映会3>
    ■日時:1月21日(土) ①16:00~ ②19:00~
    ■会場:キッドアイラックホール(※東京/京王線明大前徒歩3分)
    ■当日券のみ:500円 ※窪島誠一郎氏のトークあり
    ■お問い合わせ:050-3585-7161(『青色の画布』上映会係)

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