2013-02-18

原発災害とアカデミズム

 2月11日に東大本郷において、「原発災害とアカデミズム」をテーマのシンポジウムがあり参加した。福島大学原発災害支援フォーラム(FGF)と東京大学原発災害支援フォーラム(TGF)のメンバーによる同名の出版を記念しての催しであった。 10時から6時までの長丁場で、午前中は2つの報告、午後は討議Aで「住民支援と教育・研究」で4名の報告、続く討議Bは「研究者と被災者・市民との交流」で5名の報告があり、どれも現場の動きに即したそれは充実した内容であった。詳しくは本を読んでもらうしかないが、東電福島第一原発の事故によって今も続く事態は、これまで人類の経験したことがないことであり、政治的な国際放射線防御委員会(ICRP)のみの評価で上から判断するのでなく、現場を共有して模索することの必要性を強調していた。別の表現をすれば「無知の知」を知り、最終判断は避難者を含めた国民の一人ひとりであることを謙虚にうけとめることでもあう。3月から本格的に福島の被災地へ入る準備をしている私には、いくつも大切な切り口や姿勢を考える場になった。

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