2015-05-11

スリランカを訪ねて

 5月4日から10日までスリランカを訪ね、本日11日の午後帰国した。5月のスリランカは、仏教の国らしくお釈迦様を祝う花祭りが満月前後にあり、どこの寺院も飾りや出し物などで賑やかであった。
 今年は利子が4%と昨年の半分と大幅に減って、200万円のファンドの利子は8万8000ルピーしかなく、各校長のリクエストに応えて2つの小学校へ本と、1つの学校には楽器ハルモニウムを寄贈してきた。
 500人ほどの公立の学校でも、図書館に入れる本の予算がまったくない。このため本棚に入っている少ない本は、先生たちが持ち寄ったりした古い本などである。大きな段ボール1箱ほどの本を、全校生が校庭に集まって受け取ってくれた。
 楽器も学校にとっては大切な教材だが、これも予算がなくて紙に書いた鍵盤で授業をしている。楽器の寄贈式では、さっそく音楽の先生が演奏し、男性の校長が仏教讃歌をゆっくり歌ってくれた。「我が校の宝物にします」との校長の挨拶が印象的だった。
 昨年持参した中古のピアニカ10本を寄贈した学校では、それらを使った歓迎会をしてくれた。学校だけでなく村のお祭りなどでも、子どもたちは元気に演奏しているという。
 日本では本や楽器などいくらでもあるのでその素晴らしさの認識は薄いが、そうした物がないスリランカの貧しい小学校では、宝物として大切に扱っている。本や音楽の原点を再認識させてもらうことができる。
 学校訪問以外の時間は、スケッチブックを持って近くの民家や寺院を散策し、好きな椰子の木を中心に描いたりした。知人の民家での宿泊でもちろんエアコンもなく、今回も蚊にだいぶ喰われてしまったが、いつものようにキングココナツに地酒のアラックを入れて美味しく飲み、異文化の中でしばし
のんびりすることができた。

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