2015-09-14

「愛とヒューマンのコンサート」長野県大町編

 8日の夕方に一行は長野県大町へと入った。ここは当時1歳2か月だった坂本龍彦ちゃんが、お母さん都子さんの「この子だけは助けて・・」との叫びもむなしく、殺害されて埋められていた場所である。
 8日の夕方は、市内の「ねむの木ホール」にて「龍彦君を忘れない 愛とヒューマンのコンサート」があり、カッチーニ作曲のアヴェマリアを大前恵子さんが松本克巳さんのヴァイオリンをバックに歌い、休憩をはさんで金沢恵理子さんのピアノの演奏もあった。アンコールでは「赤とんぼ」を全員で歌って終えた。
 9日は大町保育園でのコンサートの後、いよいよ龍彦君が埋められていた場所へと出かけた。町から山の中へと入っていく。30分ほどして舗装してない路地に右折してすぐに車は停まった。あいにくの雨は止みそうにもない。車を停めた場所から50cmほど下がった辺りは、一面の湿地帯で細長い草が生い茂っている。その一角を切り拓いてあり、正面に小さなお地蔵さんが立ててある。この下1mに殺された龍彦ちゃんは、一人で5年10か月も埋められていたのかと想像すると、何ともやりきれない。踏みしめると水が出てきて靴を濡らす。雨で
濡れるお地蔵さんの頭や体を指で静かになぜ、花を一輪添えて合掌した。
 モニュメントは近くの公園に立ててあり、そちらで慰霊祭があった。偶然にもその公園には、日本おとぎ話でも有名な「龍の子太郎」の大きな像もあり、きっと天国で龍彦ちゃんは、龍の子太郎と元気に遊んでいることだろう。

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