2015-12-10

2015年ネパールの旅①

 12月1日午前0時20分発で羽田空港からバンコック経由で、1日の12時45分にネパールの首都カトマンズへ入った。1年ぶりで5回目のネパール入りである。今回は、2015年4月25日のマグニチュード7.8による大地震後に、どのように31人の里子たちが暮らしているのか里親の4人で視察し、今後の支援につなげることが目的であった。
 被災の概況である。ネパール赤十字社の発表によれば、人口2650万人のネパール国内の 死者数は 8,046 名,行方不明 569 名、負傷者数 16,972 名、109 万世帯 が被害を受け、61 万世帯が避難、49 万戸の家屋が全壊、29 万戸が半壊 した。さらに5 12 日にもカトマンズの東付近でマグニチュード 7.3 の地震 が発生し、被害が増大している。現地のある通訳者は、200万戸の家屋が住めなくなったと話していた。
 倒壊した家屋や古い寺院などをいくつも見ると、レンガを積み上げただけであり、これでは横揺れが来るとすぐに崩れるのは当然である。さらに山にある農村へ入ると、レンガを購入することもできない貧しい家庭では、いくらか平らな石をたくさん集めてきて、それを積み上げて土で隙間を埋めて部屋を造り、その上に板を並べ、さらにその上へ部屋を造った2階ての建物が多い。これだと板や窓ガラスなどだけ購入すればよくて、10万ルピー(約11万6000円)で1軒が完成するそうだ。ガラスをやめて板だけの窓にすれば、もっと安く造ることができる。
 町などでレンガを積み上げ、購入したドアや窓などを付けると、安く仕上げれば50万ルピー(58万円)ほどでできるとのこと。
 農村では家族の住む母屋の傍に、山羊や鶏などを飼っている家畜小屋を大半が備えている。母屋の2階が崩れて平屋になっても、建物に亀裂が入るなどして次の地震で崩れることを心配し、家族は家畜小屋で暮らし、家畜を半壊した母屋で飼っている世帯がいくつもあった。床はどちらも土のままであるから、家の周りには小さな溝を掘ってあるが、雨の日にはジメジメするそうだ。
写真は2階が崩れてトタンを乗せて屋根にした家。左に積み上げた石が、震災前は2階の壁を造っていた。

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