2016-03-13

6年目に入る被災地(者)に思いを馳せる「愛とヒューマンのコンサート」

 東日本大震災から丸5年となる3月11日に、埼玉県北坂戸でタイトルのコンサートがあり、出来たての本「愛とヒューマンのコンサート」の販売も兼ねてでかけた。あいにくの寒い日であったが、昼と夜の部をふくめて250人ほどが集まってくれた。
 「愛とヒューマンのコンサート」ではおなじみにの、ピアノの金沢恵理子さんとソプラノの大前恵子さん、そして彩りを添えてくれたのは人形や獅子舞を演じてくれた井上奈々星さんであった。飯舘村からは、村議の佐藤八郎さん、村民の佐藤光子さんと安齋徹さんがわざわざ来場し、現地の様子や心境を話してくれた。特に安齋さんは、健康や黒い髪が自慢であったが、震災後のある日にシャンプーしていると髪が抜けて半分ほどが禿げてしまい、体調も悪くなったと話していた。他人にも似た症状はいくつもあり、「ただちに健康被害はありません」との説明はとんでもないウソだと訴えていて胸に響いた。
 私は5分の時間をもらい、本の概要や文字に込めた想いを舞台から話させてもらった。昼の部では震災の被害者が死者・行方不明で1万8456人いて、そのうち行方不明2561人のご遺族は、たとえ髪の毛1本でもと探し続け、さらには震災関連死が3407人で増加中で、その中でも自殺者は154人で特に福島は80人と増え続け、まだ震災は終わってない事に触れた。
 夜の部では土佐の高知生まれのいごっそうで、お金にはならず震災復興支援本で7冊目になるこの本も、取材費などは全て自費で持ち出しになるが、意味のあることだと考えて次の本は飯舘村を舞台にするため準備をはじめたことを語った。
 コンサートの休憩時間や終了後に、ロビーでサインをしつつ販売させてもらった。その日の「赤旗」紙に本の宣伝が出たこともあり、列ができるほどで忙しくサインをさせてもらった。中には自分の分だけでなく、友人や親に贈るからと複数買ってくれる人や、中には5冊や10冊と求めてくれ、さらには「がんばってください」と握手をしてくれた方も何人かいて感激した。60冊ほども売れ、さすが「愛とヒューマンのコンサート」の聴衆である。
 9時過ぎに無事コンサートは終え、今野宅に舞台を替え、演奏家や協力者など20人ほどで「ご苦労さん会」をしてくれた。美酒で乾杯しているとき、15冊も購入してくれた方が出て、急いでサインと手作りの印を押させてもらった。飯舘村の3人も参加し、それは楽しい宴であった。今野和子さんに「もうダメ!」と日本酒の1升ビンを取り上げられたのは午前2時頃で、それまでに2本が空になっていた。飲み過ぎには注意しているつもりだが、ついつい度をこえてしまう。
 

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