2016-08-09

「愛とヒューマンのコンサート」3

 5日の夜に白河文化ホールでのコンサートを終え、実行委員の方たちと遅い夕食をとった後で、午後10時20分頃に車で埼玉の坂戸への帰路につく。目的地まで180kmある東北道を、車は120kmから30kmの猛スピードで飛ばすので、助手席に座っていると怖いくらいであった。
 0時に無事今野宅に着き、シャワーを順に浴びて寝たのが1時過ぎであった。
 6日は大宮市北区プラザで午後2時からのコンサート。10時には出発し、会場に11時に入って準備である。
 移動だけでも大変だが、パリから来日しているピアニストのベッセラさんのプロとしてのこだわりや強さには驚くばかりであった。白河や大宮では本格的なグランドピアノがあり、それぞれ2時間ほど指ならしで本番の前に練習している。同じピアノではないかと素人は考えるが、指の感触をそれぞれのピアノに慣らすためにはこれだけの時間がいるとのことであった。
 細い腕のどこにそんなパワーがあるのかと思うほど、トルコ行進曲や才太郎節などを力強く連打する。そんな50歳のベッセラさんのある日の朝食は西瓜、昼はドレッシングなしの野菜サラダ、夜は刺身とコンニャクで、アルコールはワイン1杯といった内容で、パンや御飯や肉などはいっさい口にしない。よくこれで体力が続くと驚くが、本人に言わせると「サンサンと輝く太陽が私のエネルギー源」と、炎天下で両手を拡げたりする。
 8月2日に来日し22日に帰国するまで、演奏会のないのは3日だけである。
 「支援のためピアノを弾きに日本へ来たのであって、遊びに来たのではない」と、観光などにはまったく興味がない。世界的に有名なオペラ座のピアニストは、やはり凄い。
 この3月の書き上げた復興支援本の7冊目である『愛とヒューマンのコンサート』には、表紙にベッセラさんの娘さんたちを載せ、カラーのグラビアにはベッセラさんの2年前の演奏風景の写真を使わせてもらっている。サインして寄贈させてもらうと大変喜んでくれ、演奏後に写真を撮らさせてもらった。

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