2017-01-03

安藤昌益の願いを今に

 快晴の正月三が日を迎えた。庭では昨年の春に植えたネパールのマリーゴールドが、驚くことに背丈ほど伸び、まだ黄金色の花をいくつも咲かせてくれている。現地では幸せのシンボルとして、花輪にしてお客の首に掛けたり、もしくは玄関に飾ったりもする。世界の皆がぜひもっと幸せになってほしい。

 原発事故が何を社会に問いかけているのか考えている中で、江戸時代の中期に東北で活躍した安藤昌益をもっと学びたいと、昌益をずっと研究している石渡さんを昨日は都内に訪ねた。封建社会の中で昌益は、武士などの権力者だけでなく、儒教や仏教なども民を支配していると全てを否定し、「自然の世」としてだれもが平等に生きることのできる社会を理想とした。直耕(ちょっこう)という造語を創り、土を耕して食を賄う農民こそが重要であると強調した。石渡さんの話では、単に土を耕すだけでなく、そこにある食と農の循環を大切にしていることで、他にもエネルギーやお金や人間関係などにおいても、循環することにこだわったととのことでたいへん勉強になった。
 実は石渡さんは、平和・協同ジャーナリスト基金の役員もされており、2012年に私が『協同でいいかも』で受賞したときに懇談させてもらっていた。暮に石渡さんが書いた『安藤昌益の世界―独創的思想はいかに生れたか』(草思社)を読み、もっと詳しく話を聞きたいと思い連絡をした。
 正月は職場で泊まり込みをしていて時間があるとのことで、昨日は板橋区の職場を訪ねた。国際視覚障害者援護協会の理事長もされており、発展途上国から盲目の若者を日本に招き、3年半の研修・勉強を経て母国などで按摩などの仕事をして自立する応援をしているから凄い。 経済的にはかなり苦労しているようだが、これまでに19か国から84人も育っているから驚いた。素敵な人や団体がここにもいる。

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