2018-07-13

久しぶりの陸前高田と大船渡

 10日と11日にかけ、被災地のワカメを仕入れにいく知人に同行させてもらった。朝6時に家を出て取手駅前で車にピックアップしてもらい、高速道路の常磐道と東北道を使い、一ノ関経由で陸前高田に着いたのは13時半であった。寿司屋に入り昼食をとっていると主人が出てきて、住民不在の復興が進んでいると話してくれた。7年もかかってかさ上げした場所に、今さら大半の住民は帰ってこないが、それでもここの寿司屋は新しい商店街に新店を出すとのこと。
 陸前高田にある民間の生態総合研究所を訪ね、自然の環境を丁寧に調査している話を聞いた。ここでも行政の進める復興についての指摘があった。
 何回か訪ねている障がい者の作業所「あすなろホーム」を訪ね、持参した大きな西瓜を2個渡してきた。あいにくいつも対応してくれた所長は不在であったが、いくつもの詩を書いているマー君は、元気にワカメ切りの作業をしていた。本創りはもう少し時間がかかるが、いつかはきっと仕上げるとの所長への伝言を顔見知りの職員に頼んだ。
 広田湾で牡蠣養殖をしている60代後半の漁師さん夫妻を訪ね、86歳でまだ現役の男性を含め近況を聞かせてもらった。原因不明の貝毒によってホタテの出荷はまだストップしたままで不安そうだったが、広い庭や裏山に花や紫陽花などを沢山植えて暮らしを楽しんでいた。庭に置いてあった面白い形の流木と、養殖したホヤをいただいた。
 宿は大船渡の湾を一望する高台にあり、露天風呂のある温泉で長旅の疲れを癒した後、ウニや刺身などの海の幸を、冷たい地酒で心ゆくまで堪能することができた。
 ずっと運転してきた知人は、疲れもあって早めに寝たのはいいが、イビキがうるさくてしばらく私は眠ることができない。地酒をチビリチビリ愛でつつ、部屋の電気を全て消してしばしベランダから満天の星空を見上げ、星座を目で描いた。
 そこで一句。
 「海面に 灯台光る 大船渡
          地酒愛でつつ 星と遊ぶや」

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