2018-08-08

ソウルを訪ねて1

 4月の早朝にリュックサックを背負って家を出て、成田空港10:50発で韓国の仁川空港13:20着で飛んだ。6日に開催となる被爆者支援の集会参加が目的であった。格安の航空会社を使ったため、機内食は簡単なパン1個とヨーグルトだけ。アルコールも有料なので夜まで我慢した。
 今回は迎えの車が来ていたので、仁川からソウル市内のお寺へ直行したので楽であった。数日前にソウルは40℃近い猛暑で、日本と同じく熱中症での死亡が社会問題になっていた。
 4時頃に住職の高橋公純さんと会い、しばし懇談させてもらった。そのとき私は、『大乗起信論を少し読んでいるが難しいですね」と話すと、驚いた顔をした公純さんは、関連する本を何冊か出してきた。法華経についても同じで、また何冊かテーブルに積み上げてくれた。その場で公純さんが強調したのは、経典を理解することも大切だが、それ以上に大切なのは実践する応用とのこと。また重要なことを教わった。日本で日蓮正宗の幹部として活躍していた公純さんは、教団と創価学会に挟まれて本来の仏教に生きることができないと、日本を出て韓国に帰化し、奥さんと子ども3人で、ソウル・釜山・台湾などの寺を運営し、貧しい人や原爆被爆者の支援などにも精力的にされている。
 3年前は広島の原爆ドーム前の川で採った原爆瓦と、千葉の被爆者の聞き取りした冊子
を運んで公純さんが私費で新設した原爆展示館に寄贈した。今回は広島市立基町高校の美術部の生徒たちが、2007年から2016年までに被爆者から聞き取りして描いた「原爆の図」116枚を紹介した冊子を持参して手渡した。この貴重な絵は、広島平和記念資料館の協力で実現し、同館のHPで公開されている。被爆した朝鮮の方の証言を描いた生々しい6枚も含まれており、公純さんは2020年にでもソウルで展示会をし、描いた生徒にも話しに来てもらえれば嬉しいとのことであった。冊子を提供してくれた美術部の先生に、お礼と一緒にその意向を伝えたいと考えている。
 写真は韓国原爆展示館で館長も兼ねる公純さんに手渡しているところ。横の男性は、韓国の原爆被爆者団体でソウル支部長さん。

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