2019-03-28

東アジアの平和をめざす日韓市民連帯

 27日(水)の夕方から都内で「東アジアの平和をめざす日韓市民連帯~日本からのアピール」があり参加した。
 朝鮮半島や東アジアの平和と安定を握っているのは日韓の連帯であり、今こそ市民レベルでの相互交流を進めようとのことで、上から目線でないことが気に入って賛同人の1人に名前を並べさせてもらった。なお当日までに賛同人になったのは523人で、まだ募集しているからもっと増えることだろう。
 会場では呼びかけ人と賛同者の100人ほどが正面に座り、手前に10人ほどが顔を合わせる形で座り、賛同者の発表が記者発表も兼ねていた。関西を含め各地からの学者・研究者・議員・年金者などと多彩な顔ぶれで、日韓や平和に関わるそれぞれの問題意識や取り組みを発表した。せっかくなので私もマイクを握り、①ソウルでの民間人による原爆資料館の運営と在韓被爆者について、②辺野古の現状とそこに訪ねてくる韓国の平和活動家について短時間で報告させてもらった。
 世界ヒバクシャ展というNPOの事務局も来て紹介があるなど、各地で平和や日韓連携の素敵な取り組みがあり勉強になった。

 

2019-03-26

映画「NORIN TEN“農の神”と呼ばれた男 稲塚権次郎物語」を観て

 24日に日比谷図書館にて、映画「NORIN TEN “農の神”と呼ばれた男 稲塚権次郎物語」を観た。2015年作であったが、今でも十分に見応えがある。日本の小麦の中で、寒さに強くてかつ収量も多い農林10号は、その後の品種改良にも大きく貢献した。それは国内にとどまらず、戦後にアメリカに渡った農林10号はメキシコへと流れ、そこから世界の各地へと広がり、多くの人々の飢餓を防ぐなど多大な貢献をしている。貧しい農家に産まれた権次郎は、いろいろな人の協力も受けつつ地道に努力して農林10号を開発し、戦争など政治に翻ろうされながらも、晩年まで農に寄り添って生きた。そうした史実にもとづく映画であった。
 映画の後で、龍谷大西川芳昭教授と稲塚秀孝監督のトークショーがあった。種子法廃止やゲノム編集などにより、種子が金儲けの対象となる環境が一段と我が国で進もうとしている。そうした中で人類の共通財産である種子が、世界を自由に旅し、それにあわせて人も動くことが人類発展の歴史であり、それを一部の企業の利益の手段にすべきでないとの2人の話は説得性があった。

2019-03-19

3.17 守ろう!暮らし&平和とりで集会

 3月17日(日)の午後に、取手駅前にある広場で、「3.17 守ろう!暮らし&平和とりで集会」があり、約90人と一緒に参加した。
 オープニングは、地元バンド演奏による歌声であった。酔ったときのカラオケもいいが、青空の下で大きな声で歌うのもまた格別である。
 集会のメインスピーチで一人目は、弁護士から「阿部九条改憲ストップへ政権追い詰めよう」があった。二人目が私で、タイトルは「福島事故8年、ありえない東海第2原発再稼働」として20分話させてもらった。福島原発事故がアンダーコントロールしていると2013年に首相は大嘘をついたが、大きな影響が今も続いている。原発関連自殺者は昨年末までに219人で、その内福島の103人の大半は原発事故が影響し、今後も残念ながら続く。
 除染ゴミの処理も終わらず、土や小石は高速道路の下に使う実験をしたり、草木などは焼却して灰を建築資材に加工したりしている。
 人体への影響では、甲状腺癌の発生以外にも、茨城や千葉などのホットスポットで、アトピー性皮膚炎の悪化した事例などが報告されている。
 福島では放射能の汚染地への帰還を進めているが、国際基準や国内法でも一般人は年間1mSvであるにも関わらず、国はかってに20mSvを基準している。それも内部被曝を無視しているので、海外の専門家からすれば驚くべきことが我が国では進行している。
 さらには、昨年『しあわせになるための福島差別論』(かもがわ出版)が出て驚いた。かつては民主的な科学者と呼ばれていた人たちも執筆しているが、中立といいつつ現状の帰還は問題ないと追認し、結果として国や東電を擁護するとんでもない悪書である。その執筆者たちがガイドの福島復興ツアーの宣伝が、1月の赤旗日曜版に載っていて私はガッカリした。
 原発は、核分裂によって発生する3000度をこえる熱を、蒸気にしてタービンを回転させ発電する。これだけの高熱に耐える金属は今はなく、パイプが破壊するなど故障するのが当たり前である。だから東海第二原発の再稼働も論外な話である。
 こうした政治課題としての脱原発はぜひ強めなくてはいけないが、同時に日常の暮らしの中で節電するとか、自分にできることから原発に頼らないことも大切である。
 そんな話を私はさせてもらった。
 三人目は民商の方が、「消費税10%でどうなる国民のくらしと経済」について触れた。
 地域で平和活動している2人からの会場発言があり、集会アピールを採択して閉会した。

2019-03-08

2月に辺野古を訪ねて

 2月27日から3月6日まで辺野古を訪ね、途中の3月1日から3日間は伊江島に渡ったが、それ以外は辺野古での取材を続けた。
 2月24日の辺野古基地建設に関する県民投票では、71%もの圧倒的な反対で県民の意思が再び明確になった。それでも辺野古の地元では、受け止め方が複雑で、いくら反対しても新基地ができるのであれば、補償金や補助金を1円でも多くもらった方が得だと考える人が少なくない。実際に集落を歩くと、これが民家かと驚くような豪邸がいくつもあるし、他方でペンキやコンクリートが一部はがれた小さな家もある。
 新基地造りに賛成と反対の意見が、地域単位でなく、親子で夫婦で兄弟でも別れ、コミュニティを分断していることが切ない。
 政治的なスローガンで、「米軍の新基地反対!」と叫ぶのは、もちろん大切だし恰好も良いかもしれないが、それだけでは辺野古の今を伝えることにはならない。賛成と反対の両方で立体的な意見になるし、その背景にある歴史・文化・自然などもからませないと一面的になってしまう。
 小さな「平和丸」で沖に出て、海上から埋め立て地を観た。ダンプが運ぶのは、小石だけでなく明らかに赤土もあって沖縄県条例違反である。かつては朝鮮戦争やベトナム戦争で、そして今も中近東に向け出撃している沖縄にある基地の米軍。それを私たち日本国民の税金を使い、東洋一となる海兵隊新基地を造るのである。辺野古や沖縄だけの問題ではけっしてない。